今年のオークスの注目はやはりまずディープインパクト産駒。
桜花賞でアユサン、レッドオーヴァルが1,2着を占め、別路線の一番手となるフローラSもデニムアンドルビー、エバーブロッサムが1,2着となりオークスに駒を進めてきました。
昨年のオークスもジェンティルドンナ、ヴィルシーナとディープインパクト産駒の1,2着でしたし、今回はこのディープインパクト産駒4頭に注目してみましょう。
まずは桜花賞1,2着のアユサンとレッドオーヴァル。過去10年の桜花賞連対馬のオークスでの成績を見てみます。
年 | 馬名 | 桜花賞 | オークス |
---|---|---|---|
13 | アユサン | 7人気1着 | ? |
13 | レッドオーヴァル | 2人気2着 | ? |
12 | ジェンティルドンナ | 2人気1着 | 3人気1着 |
12 | ヴィルシーナ | 4人気2着 | 2人気2着 |
11 | マルセリーナ | 2人気1着 | 1人気4着 |
11 | ホエールキャプチャ | 1人気2着 | 2人気3着 |
10 | アパパネ | 1人気1着 | 1人気1着 |
10 | オウケンサクラ | 3人気2着 | 3人気5着 |
09 | ブエナビスタ | 1人気1着 | 1人気1着 |
09 | レッドディザイア | 2人気2着 | 2人気2着 |
08 | レジネッタ | 12人気1着 | 5人気3着 |
08 | エフティマイア | 15人気2着 | 13人気2着 |
06 | キストゥヘヴン | 6人気1着 | 2人気6着 |
06 | アドマイヤキッス | 1人気2着 | 1人気4着 |
05 | シーザリオ | 1人気2着 | 1人気1着 |
04 | ダンスインザムード | 1人気1着 | 1人気4着 |
04 | アズマサンダース | 7人気2着 | 3人気8着 |
03 | スティルインラブ | 2人気1着 | 2人気1着 |
03 | シーイズトウショウ | 13人気2着 | 12人気12着 |
やはり桜花賞での連対馬はオークスでも安定して走っていて、大きく負ける事は少なくなっています。
ただ桜花賞で連対した事で人気も当然集める形になりますので、ある程度好走はしていても人気よりも着順を落としたという結果はいくつか出ていますね。
まずアユサンの方ですが、この馬は桜花賞を7番人気で勝っています。桜花賞は堅い決着が多く、過去10年で人気薄で勝ったと言えるのは08年レジネッタと06年キストゥヘヴンに2頭だけになります。
この2頭はオークスではそれぞれ3,6着と悪くはありませんが連に絡むことはできませんでした。
ジェンティルドンナ、アパパネ、ブエナビスタと二冠牝馬もこのところ多く誕生していますが、アパパネ、ブエナビスタは阪神JFも勝っていて桜花賞、オークスとも完全に迎え撃つ立場でしたし、ジェンティルドンナも牡馬相手のシンザン記念を勝つなど、桜花賞以前にその素質は見せています。
それらの二冠を達成した馬たちから比べると、桜花賞が初重賞勝ち、7番人気での勝利となったアユサンは少し厳しいデータになります。
レッドオーヴァルの方は桜花賞を1,2番人気で連対した馬と見れば、オークスは最低でも4着という事になります。
ただこの形からオークスで3,4着したのはマルセリーナ、ホエールキャプチャ、アドマイヤキッス、ダンスインザムードとなり、2400はちょっと長かったのかなという印象を受ける馬が並びます。
逆にオークスでも連対できたのはジェンティルドンナ、アパパネ、ブエナビスタ、レッドディザイア、シーザリオ、スティルインラブになりますので、主に距離適性から現時点でのレッドオーヴァルを見るとどちらかと言えば前者が近いのかなという印象はありますね。
続いては、デニムアンドルビー、エバーブロッサムのフローラ組です。
過去にフローラS連対からオークスに挑んだ馬の成績を見てみます。
年 | 馬名 | フローラS | オークス |
---|---|---|---|
13 | デニムアンドルビー | 1人気1着 | ? |
13 | エバーブロッサム | 2人気2着 | ? |
12 | ミッドサマーフェア | 1人気1着 | 1人気13着 |
12 | アイスフォーリス | 2人気2着 | 9人気3着 |
11 | バウンシーチューン | 9人気1着 | 5人気17着 |
11 | マイネソルシエール | 15人気2着 | 16人気12着 |
10 | サンテミリオン | 1人気1着 | 5人気1着 |
10 | アグネスワルツ | 4人気2着 | 8人気3着 |
09 | ディアジーナ | 2人気1着 | 3人気5着 |
08 | レッドアゲート | 1人気1着 | 2人気6着 |
08 | カレイジャスミン | 6人気2着 | 14人気15着 |
07 | ベッラレイア | 1人気1着 | 1人気2着 |
07 | ミンティエアー | 4人気2着 | 3人気4着 |
06 | ヤマトマリオン | 10人気1着 | 9人気13着 |
06 | ブロンコーネ | 8人気2着 | 12人気16着 |
05 | ディアデラノビア | 2人気1着 | 3人気3着 |
05 | レースパイロット | 1人気2着 | 4人気9着 |
04 | メイショウオスカル | 5人気1着 | 9人気13着 |
04 | グローリアスデイズ | 3人気2着 | 5人気14着 |
03 | シンコールビー | 14人気1着 | 9人気3着 |
03 | タイムウィルテル | 3人気2着 | 6人気15着 |
桜花賞組と比べて明らかに分が悪いのは仕方がありませんが、勝っているのは10年のサンテミリオンのみで、2着も07年ベッラレイアの1回だけとなっています。
フローラS2着からは、3着2回が最高となっていて、エバーブロッサムには苦しいデータとなりますね。
デニムアンドルビーもデータからは厳しいのは変わらず、サンテミリオンこそいるものの、ベッラレイアが2着している07年は桜花賞1,2着のとダイワスカーレットとウオッカがオークスには出ていませんでした。
サンテミリオンの場合はフローラSは1.9倍、フラワーCで1.6倍というオッズが示すように、早くからオークス候補として注目されていた存在でした。
ベッラレイアについてもデビュー2戦目で牡馬相手の2200mすみれSで3着と好走し、フローラSでは1.8倍という人気で勝っています。
デニムアンドルビーのフローラSも非常に鮮やかな勝ち方だったのは間違いありませんが、サンテミリオンやベッラレイアの同時期と比べると実績不足は否めません。
そういった意味では昨年のミッドサマーフェアの例もありますし、心配の方が先に立ってしまいますね。
ただだからこそ未知の魅力もあり、カワカミプリンセスのような例もあるにはあります(こちらフローラSではなくスイートピーSですが)。
データとして見ればデニムアンドルビーは厳しくなりますが、突破できるデータもないわけではないというところですね。
凱旋門賞への登録も済ませたようですし、陣営としては大きな期待をかけている馬ですし、やれる可能性は十分にあります。
相当強い馬だと考えるならもちろん買いですが、相手関係からこの馬を押し出して選ぶような形だと危ないかも、という感じですね。
と、いうことでまとめてみると、主力になる4頭のディープインパクト産駒は意外とどの馬も不安があるという事になります。
でも、どちらかと言えばやはり桜花賞組のアユサン、レッドオーヴァルを素直に信用した方が良いというデータですね。
最後に、まとめては見たもの2世代分だけでは使いようがなかったディープインパクト産駒のオークス成績も置いておきます。
年 | 馬名 | オークス | 前走 | 前々走 |
---|---|---|---|---|
12 | ジェンティルドンナ | 3人気1着 | 桜花賞 2人気1着 |
チューリップ 2人気4着 |
12 | ヴィルシーナ | 2人気2着 | 桜花賞 4人気2着 |
クイーン 2人気1着 |
12 | キャトルフィーユ | 7人気14着 | 忘れな草 1人気1着 |
フラワー 4人気5着 |
11 | マルセリーナ | 1人気4着 | 桜花賞 2人気1着 |
エルフィン 2人気1着 |
11 | ハッピーグラス | 17人気8着 | フローラ 8人気4着 |
忘れな草 7人気2着 |
11 | ハブルバブル | 4人気9着 | 桜花賞 4人気9着 |
フラワー 1人気2着 |
11 | メデタシ | 9人気11着 | 桜花賞 11人気4着 |
チューリップ 6人気3着 |
11 | グルヴェイグ | 3人気14着 | 矢車賞 1人気1着 |
エルフィン 3人気3着 |
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